山主の日記

今日は『達磨大師忌』です

2011/10/05(水)

10月5日は、達磨大師の御命日です。達磨大師は、南印度香到国の王子なり…と文献にあり、古images/darumasan.jpg来、御生誕の国は何処か、ということでパキスタン、アフガニスタン様々に推測されましたが、今日は、インド南部にあった都市国家カーシー説が有力です。近年、東西交易の要路として注目されるようになったのが、所謂海のシルクロードですが、達磨大師は、これに乗られ、海路シナ南部にあった梁国に参られたのではないかと思います。六世紀前半のことです。それまで、漢土に仏教は伝来しておりましたが、大変断片的で体系的なものはなかったようです。達磨大師は釈尊伝来の本格的  仏法=正伝の仏法を、それこそ命がけで伝えられました。特に大切なのは、釈尊からの正伝の坐禅を伝えられたことです。南方仏教等では、瞑想ということをするそうですが、瞑想というのは、一つ誤れば『迷走』になり、仏道修行とは違うと思います。坐禅は、仏祖正伝の行であり、安楽の法門であります。もし、瞑想的な感覚で坐禅をしてみようという方があったとすれば、お止めになった方が宜しい。よく『座禅』という表現をまま見受けますが、これは誤りで、『坐禅』であります。前者は漢語として意味をなしません。未だにこのような表現をしている向きがありますが、漢語の無知と、坐禅を瞑想と勘違いしていることから生じた現象かも知れません。
今日、本邦に『仏祖正伝の坐禅』が伝わり、存在しているのは、根本は達磨大師の慈恩によるものです。禅寺では、古来、10月5日を大師の御命日としてお祀りし、又衣替えの日として大切にして参りました。時節も次第に向寒となり、皆様には呉々も御自愛下さい。                                             合掌

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